ここ数年「無添加」「自然素材」「オーガニック」をうたう化粧品や食品が多く見られますね。 化学物質が健康や環境に悪影響を及ぼすのではないかという不安、ナチュラルなライフスタイルへの憧れなどから年々人気が高まっているそうです。
近年問題になっているシックハウス症候群やヒートショックといった健康的な問題、
エコロジーや環境保護に配慮したいという考えや自然回帰などから
住宅にも自然素材を選ぶ人が増えています。
では自然素材をつかった住宅はどのような点が優れているのでしょうか。
■健康に良い
自然素材は、化学物質をほとんど含まないため、アレルギーや化学物質過敏症のリスクが低くなります。
■湿度を保つ
住宅に使用される自然素材のほとんどが穴や隙間が空いた構造を持つ、いわゆる多孔質です。
多孔質の素材は、調湿(空気中の湿気が高い時は湿気を吸い、湿度が低い時は吸った湿気を放出する)に優れていて、人間が快適と感じやすい湿度40~60%に保つと言われています。またそのため、結露対策にも有効です。
■消臭効果
一般的に臭いは、空気中の水分(湿気)の中に溶け込んでいます。調湿効果により、臭いの軽減も同時に行われています。
■音響効果
多孔質の素材は音響効果にも優れているため、静かで落ち着いた空間を演出することができます。
■サスティナブル
自然界に存在する素材から作られているため、製造や廃棄時の環境負荷が少なく、エコロジーな住まいづくりに貢献することができます。
一方、デメリットもあります。
■コストが高い
自然素材は天然の素材を使用しているため大量生産が難しく、割高になります。
また仕上げにも手がかるため一般的な住宅より費用が高くなります。
■デザイン性が限られる
今では様々な色味やテイストの商品がありますが、 人工建材に比べると幅は狭くなります。
■キズや経年変化
キズがつきやすく、素材によっては水に弱いものも。また、反りや割れ、変色といった経年変化が起きやすい。
上記のように、こまめなメンテナンスも必要となります。
適切なメンテナンスを行うことで、経年変化が深い味わいとなり、永く住み継ぐことが可能なのです。
日本の住宅の寿命は50年程度と言われていますが、自然素材を使った古民家や寺院などは何十年、何百年とその姿を保っていますよね。
このように、自然住宅は多くのメリットがあります。
健康を害する素材を使わない「人の健全」、調湿など優れた機能による「建物の健全」、ひいては断熱やエコにつながる「地球環境の健全」
しかし自然住宅の最大の魅力は、自然のぬくもりを感じられるところではないでしょうか。
心の落ち着く香り、優しくほんのりと温かみのある質感などは自然素材ならでは。
また、均一な仕上がりになる人工建材と異なり、あなた好みの世界で一つだけの住宅を作ることができるのです。
具体的に、住宅に採用されている自然素材を3つ解説しましょう。
■ 無垢材
一本の木から切り出した材料で、木の温もりや肌触りが好まれます。
壁や天井、床フローリングだけでなく、カウンターなど様々な箇所に採用されています。
○メリット
・調湿効果がある
・木の肌触りが好まれる
○デメリット
・湿気により収縮し、目地のスキマが空いたり、膨れたりする
・メンテナンスに手間と費用が掛かる
■ 漆喰(しっくい)
水酸化カルシウムを主成分とする塗壁の材料。
耐火性と調湿効果だけでなく、 耐久性にも優れ、屋内、屋外どちらにも適した建材です。
お城や寺院の壁など日本の伝統的な建物にも利用されていますよね。
○メリット
・調湿効果がある。
・消臭効果がある。
・不燃材で燃えない。
○デメリット
・施工に手間と時間がかかる
・白いため汚れが目立つ
■ 珪藻土(けいそうど)
藻の一種が化石化した堆積物を原料として利用するもの。
お風呂のバスマットやコースターなど、吸水性を求める商品によく使用されているのはご存知の方も多いと思います。
○メリット
・漆喰よりも高い調湿効果がある。
・消臭効果がある。
○デメリット
・つなぎ材や凝固剤の量や種類によって、調湿、消臭効果が弱まる可能性がある。
・触れると粉が付く
使用したフローリング:㈱興亜通商 ナラ ユニ オイル塗装
無垢フローリングを使ったリノベーション①
使用したフローリング:チャネルオリジナル㈱ オーク ラスティックグレード オイル塗装
無垢フローリングを使ったリノベーション②
使用した珪藻土材:四国化成建材㈱ けいそうモダンコート内装
珪藻土・無垢フローリングを使った空間コーディネート
こちらはショールームで本物をご覧いただけます。ご予約はこちらから。