おうちでガーデニングを始めたいけど、ベランダや庭にそこまでのスペースなないし、なんだか手もかかりそう...そんな方におススメなのが、キッチンの空いているスペースで手軽に始められる「キッチン菜園」です。野菜やハーブ類を育てて、収穫も楽しむこともできる室内ガーデニング。今回は、初めての方でも失敗の少ないキッチン菜園の始め方をご紹介します。
・畑やプランターよりも手入れが簡単
・発育が季節や気候に左右されにくい
・生育期間が短め
・食費が節約できる
このようなメリットの他にも、小さなお子さんがいる家庭では、日々の成長を観察できることにより食生活に関する知識を育む「食育」への発展も期待できます。
また近年人気が高まっている、芯や根元、ヘタなどから野菜を再生させる「リボベジ(リボーンベジタブル)」。リボベジの水耕栽培にも適しているキッチン菜園は、ゴミの削減にもつながりますね。
キッチン菜園を手軽に始めるコツは、土ではなく水で栽培する「水耕栽培」で育てること。手作りの容器や、かわいい入れ物で管理できるので、インテリアのおしゃれなポイントにもなります。
水耕栽培のキッチン菜園は、準備するモノも少なめです。
・育てる野菜のサイズにあった容器
・育てたい野菜の苗や、切り落としたヘタなどの部分
・水
上記の他に、生育状態に応じて液体肥料を使う場合もあります。
容器は、ペットボトルをリサイクルしたり、お皿やコップを使ってもよいので気軽に始められますね。
そして大切なのは「育てる環境」。こちらはキッチン菜園を成功させるポイントともなります。
1.日当たりが大事
植物の成長に不可欠な日光。もやしやスプラウトなどの一部のモノを除いて、キッチンでもしっかり日照時間を確保すること。ただし、夏の強い直射日光は直接当たらないよう気をつけてください。
2.室温に気をつける
発芽や野菜が育つ理想の温度はだいたい15〜20度位といわれています。上手に室温の温度管理をしましょう。ただ、冷暖房の風が直接あたる場所や、乾燥する冷暖房器具の吹き出し口の近くは避けて置いた方がよいでしょう。
さて、ここでははじめてのキッチン菜園におススメの野菜を紹介します。
・(ヘタ部分)人参、大根、カブ、など
・(芯の部分)キャベツ、レタス類など
・(根元部分)ミニトマト、小松菜、ネギ、豆苗や、バジル、ミントのハーブ類など
カッコ内に書いてある部分か、購入した苗を使います。
また、カイワレ大根やアルファルファなどのスプラウト類はタネから育てるため、若干準備と育てる手間がかかります。最近では、タネと栽培用の容器などがそろったキットがあるので、まずはお好みのものを試してみるのもよいですね。
準備ができたら、育て方と生長段階で起こりやすいトラブルを見ていきましょう。
【基本の育て方】
どの部分を使っても、育て方は同じ。ただ、芯や細長い根っこなど立てて置く部分を育てるには、倒れにくい深めの容器の方がベターです。
1.下記のように切り落とした部分、また購入した苗をキレイに洗います。
・ヘタ部分は2~3㎝ほどの厚み
・芯の部分は少し上の葉をのこし1/4程度
・根元部分5㎝位の長さ
2.切り口が浸かる程度に水を張った容器に置く
育てる上で大切なのは、「水をこまめに交換すること」。
雑菌の繁殖を防ぎ、つねに清潔に保つため、最低でも1日1回は水を替えましょう。容器の内部や野菜の切り口も、汚れや傷んだ部分がないかチェックしてください。
人参などは、数日でかわいい葉が出てきますよ。
【起こりやすいトラブル】
せっかく始めたキッチン菜園、毎日元気に育ってほしいですよね。ここでは、起こりやすいトラブルとその対処法を見ていきましょう。
1.色が薄く、ヒョロヒョロと元気がない。
考えられるのは、日照不足です。日光に当てる時間を増やしてみましょう。
2.虫がつく
葉物はとくに虫がつきやすく、すでに付いてい虫の卵が孵化することも。見つけたらその都度取り除くしかありませんが、あまりに多いようなら植物成分由来の殺虫剤を使うという手もあります。
手軽に始められる上に、野菜の再利用にもつながるキッチン菜園。収穫はもちろんのこと、日々生長する姿を見るのも楽しみのひとつになりますよ。お気に入りの容器などを使っておしゃれなインテリアにしたり、自分好みのガーデニングスペースを楽しんでみてはいかがでしょうか。