1.トリプルワイドIＨとは

トリプルワイドIＨとは、パナソニックの開発した、加熱部分が横並びになった横長のIＨクッキングヒーターです。
従来の手前2口、奥に1口といった形状とは異なるため、今まで使い慣れたIＨと比べて、どんな使い勝手になるのか、そもそもトリプルワイドIＨを導入する必要があるのか、悩まれている方も多いかと思います。比較検討ができないという方もいらっしゃるでしょう。
今回は、そんなトリプルワイドIＨの3つの特徴を解説し、もし導入したらどんな暮らしになるのか、また多くの人が導入をためらう理由とプロの回答も紹介していきますので、導入の参考にしてください。

2.圧倒的清掃性

IＨクッキングヒーターは加熱部分に凹凸がなく、掃除しやすいということは皆さんご存じかと思います。それは、トリプルワイドIＨも同じです。
しかし、ほかのIＨクッキングヒーターと違う点は、キッチンの天板にIＨクッキングヒーターの天板が埋まっており、トリプルワイドIＨと加熱部分とキッチン天板の高さフラットになっていることです。下記写真の通り従来のIＨクッキングヒーター段差部分に汚れやごみがたまります。
このように掃除がしづらく、汚れが落とせなくなるケースが多いのですが、トリプルワイドIＨをこの段差がなくフラットであるため、お手入れも簡単でキレイが長持ちさせることができます。
また、トリプルワイドIHの操作パネルはワークトップ下に収納されており、調理時の油はね汚れを気にする必要もありません。掃除を楽にしたい方にはピッタリなIHです。

3.特殊形状により3口同時調理で時短が実現

従来のIＨクッキングヒーターでは手前2口は使っても後ろの1口は、手前2口の調理の邪魔になるため、ほったらかしの保温や温め直し程度にしか使えません。
しかし、加熱部分を横並びにすることで、3口すべてでしっかりと調理が可能で時短につながります。
パスタをゆでながら、炒め物をして、揚げ物まで同時に作れてしまいます。
ご夫婦２人で揃って横並びで料理をしても全然窮屈ではなく快適にお料理ができます。

4.手元スペース有効活用で作業効率◎安全性◎

トリプルワイドIHは手前に調理スペースもあるため、このスペースで野菜を切ったり、盛り付けをしたりと有効活用することで作業効率が上がります。
これはトリプルワイドIH本体の厚みがキッチンの天板の高さとほとんど変わらないためで、段差がないためまな板をおいてもグラつかず食材を切ることができます。一般的にコンロとシンクの間の調理スペースで食材を切ることが多いと思いますが、この使い方ですと、
「食材を切る」→＜横移動でIHの前に行く＞→「鍋・フライパンに入れる」→＜横移動で調理スペースに戻る＞
この繰り返しです。

トリプルワイドIHの搭載されたキッチンであれば、食材の下準備をシンク前ですますと、
「IHの前で食材を切って、鍋・フライパンに入れる」
というように、横移動がなくなり、調理の効率化につながります。
また、従来のIHクッキングヒーターではその構造上、鍋やフライパンの持ち手がキッチンから飛び出ていました。
そのため、衣服、エプロンなどが引っ掛かりヒヤッとする経験をした方もいること思います。トリプルワイドIHであれば、鍋屋フライパンの持ち手がキッチン天板から飛び出ることがないため、安全性でも従来のIHクッキングヒーターよりも優秀です。

5.トリプルワイドIＨの導入をためらう理由とプロの回答

はじめてトリプルワイドIHを見た方のよくあるリアクションは、「変わったIHだから..」、「なんとなく今までと違うから..」「今までのいい..」「きっと高そう」といった漠然とした感覚で導入をためらう方が多いのも事実。
しかし、ここまでトリプルワイドIHの特徴を読んで下さったあなたなら、このような漠然とした理由ではなく具体的な悩みを抱えるかと思います。それらを紹介していきます。

●調理スペースが狭くなる？

トリプルワイドIHは横並びに3つ並んだ形状のため、調理スペースを狭くなります。
しかし、キッチン天板とトリプルワイドIHの天板がフラットであるため、まな板をIHにまたいで置くことができます。そのため、3つ並んだIHのシンク側1つは使わずに調理スペースの延長として使うことができます。また、シンク側にもスライドネットという網上の水切りを使用することで調理スペースを拡張することができます。
一見すると調理スペースが狭く感じますが、実際に使うと使いづらいことはなく、広々とその気に合わせて自由に使うことができます。

●3口も同時に使わない…

3口同時に使わないから、必要ないと考える方も多いと思います。しかし、トリプルワイドIHのメリットは3口同時利用だけではありません。手前のスペースを活用した調理効率化と安全性、キッチン天板とフラットな圧倒的清掃性もトリプルワイドIHの特徴です。お掃除に不満を抱いている人にもおすすめなIHとなっています。

●魚焼きグリルがない…

トリプルワイドIHにはグリルがありません。魚を焼くときは天板のIHでフライパンで焼くことになります。しかし、グリルの掃除を面倒に感じる方や、同時にたくさんの魚を焼くことができないなど、グリルで魚を焼かない方も増えてきています。
グリルで魚を焼くことが、ほかの何よりも優先順位が高く、フライパンで魚を焼くことに抵抗がある方にはトリプルワイドIHはおススメできませんが、フライパンで魚を焼くと裏返すという手間は必要になりますが、洗い物が簡単で片付けを効率化でき、魚を焼いたにおいが残りません。

●壊れた時、またトリプルワイドIHにしないといけない？

もし、トリプルワイドIHを導入したとして、IHのみ交換しようとすると次もトリプルワイドIHを選択する必要があります。
しかし、実際の利用者の声を聞くと一度トリプルワイドIHに交換すると、ほかのIHを使いづらく感じるそうです。実際、家ではトリプルワイドIHを使っていて、たまに実家や親せきの家で従来のIHクッキングヒーターを使うとその差を実感するそう。こればかりは、実際に使ってみなければ、自身がどう感じるかはわかりませんが、事実として安全性・調理効率の向上と圧倒的清掃性というメリットを受けることができます。今よりもさらに便利にしたい方だけではなく、忙しい毎日に時間的な余裕を作り出したい人にもおすすめです。

●キッチンと一緒に交換しないと導入できない？

トリプルワイドIHはパナソニックのキッチンに付属した商品で、トリプルワイドIHのみの交換はできません。ほかの、キッチンメーカー、IH メーカーでは製造しておらず、パナソニックのみの商品であるため、トリプルワイドIHを導入したと思った場合、パナソニックのキッチンに現在お使いのキッチンを交換する必要があります。これがトリプルワイドIHを検討する際に多くの人が悩むことです。10～30万円のIHだけを交換しようと思っていたのに、100～200万円ほどでキッチンを丸ごと交換しなければならないケースが生まれます。「そんな大金突然用意できない」と思う方が多いのは当然で、10～30万円くらいの出費のはずが、100～200万の出費が必要になるこのギャップを突然目にすると誰でも抵抗感が出ると思います。

そこで、一度冷静になって考えていただきたいのですが、IHを交換する時期は10～15年程度がほとんどです。これは、ほぼ同じ時期にレンジフード、食洗器、水栓も交換時期となります。
また、長年キッチンを利用していると、キッチン扉のシートがめくれてきたり、天板やシンクの汚れが残り落とせなくなってくるため、同時の交換が推奨されます。



それぞれを一か所ずつ直していくと出費はキッチン交換よりも抑えられるかもしれませんが、毎回業者との打ち合わせする必要があり、使いづらさを感じながら利用することになります。工事日に休日を調整することを考えると、一か所ずつ直すよりも一度にキッチン交換を3～4日で完成させる方が手間が少なく、交換する商品の選定にも自由度が上がり、好みやあった商品や快適性の高い仕上がりとなります。
一度交換してしまえば、10年程度は何も気にせず安心してキッチンを使うことができます。こういった内容を検討するとIHの交換時期はキッチンそのものの交換時期といっても過言ではありません。


それでも、金額がやはり問題だという方は、実は今がチャンスです。
国で補助金制度が動いているのをご存じですか？実はキッチン交換も対象になります。

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6.まとめ

いかがだったでしょうか。トリプルワイドIHの特徴を紹介させていただきました。
キッチンでの作業時間、作業効率を上げるためにも使い方を変えてみるのも良いことです。
実はトリプルワイドコンロは最近出たばかりの真新しい商品ではなく2008年からのロングセラーでもあります。一度使うと便利さがとても分かり、キッチンスペースもきれいに保てるうえに、お掃除手間などを削減できる画期的な商品です。
Panasonicがとても力を入れ改良しており、ユーザー様の声を取り込んで使いやすいように設計されているためとてもお勧めです。


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