リフォームのノウハウ
2024.02.26
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家の老朽化が著しく、設備が使いにくくなったり、家族構成が変わったり、住環境の大きく改善する場合、一般的には「フルリフォーム」と「建て替え」が考えられます。これらはどちらも住みやすさを向上させ、最新の設備やデザインを取り入れる手段ですが、自分の家に最適な選択がどちらか迷うこともあるでしょう。ここでは、フルリフォームと建て替えの違いやそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。


目次

◆フルリフォームと建て替えの定義

◆フルリフォームのメリット・デメリット

◆建て替えのメリット・デメリット

◆フルリフォームと建て替え、どちらにすべき?

◆まとめ



フルリフォームと建て替えの定義

フルリフォームと建て替えの違いを理解するために、それぞれの定義をご紹介いたします。

【フルリフォームの定義】
フルリフォームは、主要な構造部分を残しながらも、大部分を作り直すことを指します。この用語には、「スケルトンリフォーム」と呼ばれる概念も含まれます。スケルトンリフォームでは、基礎部分や梁、柱などの骨組みだけを残して家を解体します。多くの場合、リフォーム会社ではこれをフルリフォームと同義として使用しています。また、目に見える部分のみを更新する「表層リフォーム」という言葉も存在します。ただし、マンションなどで主要構造部を工事できない場合、表層リフォームがフルリフォームと呼ばれることもあります。この記事では、一軒家のリフォームを前提にし、「フルリフォーム=スケルトンリフォーム」との定義を採用しています。なお、留意すべき点として、フルリフォーム、スケルトンリフォーム、表層リフォームの具体的な定義は、リフォーム会社によって異なることがあります。

【建て替えの定義】
建て替えは、基礎部分を含めて家を解体・撤去し、更地の状態から新たに家を建てることを指します。これは、大幅な間取り変更が必要な場合や、基礎部分が老朽化して修復できない場合によく選択されます。ただし、建築基準法に基づき、「再建築不可物件」と指定された建物は建て替えが不可能ですので注意が必要です。再建築不可物件は、新たに家を建てることができない土地のことを指します。都市計画区域・準都市計画区域内の建物は、接道義務を満たしていない場合に再建築不可物件となります。なお、再建築不可物件には、建築基準法制定前の1950年以前に建てられた物件が該当する可能性があります。建て替えを検討する方は、事前に調査を行うことが安心です。

フルリフォームのメリット・デメリット

フルリフォームは、主要な構造部分である壁や柱を残して家を全体的に再構築するため、以下に述べるようなメリットとデメリットがあります。

【フルリフォームのメリット】



1.経済的なメリット: 建て替えと比較して、フルリフォームは比較的コストが低いです。一戸建てを建て替える場合の費用が坪単価40~90万円/坪、総額1,000~4,000万円程度であるのに対し、フルリフォームならば坪単価が10~73万円/坪、総額300~2,000万円程度に収まります。これは、骨組みや基礎を再利用できるためであり、廃材処分のコストが抑えられることに起因します。

2.工期の短縮: 骨組みの再利用により、フルリフォームの工期は比較的短くなります。建て替えに比べて、建設期間は1~5カ月程度で済みます。

3.思い出の家を残せる: 我が家の骨組みをそのまま残せるため、愛着のある家をリフォームしながら保持できます。一部居住しながらリフォーム作業を進めることも可能で、仮住まいに移動する手間がなくなります。

【フルリフォームのデメリット】



1.構造変更の限定: フルリフォームでは元の骨組みを維持するため、根本的な構造の変更が難しいという欠点があります。壁の取り払いや間取りの変更はできますが、柱まで変更することは難しく、建て替えに比べて柔軟性が制約されます。

2.老朽化・劣化の対応: 骨組みや基礎が老朽化や劣化している場合、補修が必要です。劣化が進行している場合は、補修費用が高騰し、リフォームが難しくなることがあります。特に基礎や地盤に問題がある場合は、建て替えが避けられない場合もありますので、十分な注意が必要です。

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建て替えのメリット・デメリット

次に、建て替えのメリット・デメリットについて紹介いたします。

【建て替えのメリット】
建て替えの最も大きなメリットは、住居の構造や設備など、根本的な側面から生じる不満を解消できる点です。
基礎や地盤の問題に対処でき、地震に強い家に向上させるために耐震性を向上させることが可能です。既存の家の構造に拘束されず、最新の設備や機能を取り入れやすいというメリットもあります。
また、リフォームよりも高額な融資を組みやすく、建築基準に準拠していることを示す検査済証が発行されるため、住宅の安全性が確保されます。

【建て替えのデメリット】
一方で、建て替えはフルリフォームと比較してコストが高く、工期も長引きやすい傾向があります。廃材も多く発生するため、環境への影響に敏感な方にとっては懸念材料となるでしょう。
また、居住中の建て替えは不可能であり、工事期間中の仮の住まいを確保し、二度引っ越しする手続きも必要です。

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フルリフォームと建て替え、どちらにすべき?

住まいの選択肢として、フルリフォームと建て替えのどちらを選ぶかは、家の状態や住人のニーズによって異なります。

フルリフォームがおすすめケース
コストパフォーマンスを重視し、予算を抑えたい方には、フルリフォームが適しています。家に長期的に住む予定がない方や、家を受け継ぐ予定のない方も、節約志向からフルリフォームを選択することを検討すべきです。また、大規模な構造変更が不要であれば、フルリフォームでも十分に要望に応えることができます。特に、構造自体が価値ある場合(古民家など)や、家に深い愛着を持っている場合も、骨組みを保持したフルリフォームが適しています。

建て替えがおすすめケース
間取りやデザインを根本的に変えたい方、最新の設備を導入したい方、または耐震性能や断熱性能を向上させたい方には、建て替えが勧められます。特に、築年数やメンテナンス不足により基礎や骨組みに深刻な問題が見受けられる場合は、ほぼ建て替えが必要です。また、2,500万円以上の予算が確保できる場合や、見積もり結果があまり変わらない場合は、建て替えを検討することが適切かもしれません。

まとめ

フルリフォームは「主要な構造部分を維持しつつ、大部分を改築すること」を指し、一方で建て替えは「既存の建物を解体し、新たに建て直すこと」を示します。フルリフォームは自由度が制約されるが、比較的低コストで迅速に進行し、かつ大切な家の雰囲気を保ちつつ改修できます。一方、建て替えは費用が高く、工期が長引く傾向がありますが、間取りや設備などを一新できる利点があります。
それぞれの手法には異なるメリット・デメリットが存在するため、ご自身に合った方法でより良い暮らしを実現しましょう。


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