慣れ親しんでいるガス火調理ですが、IHクッキングヒーターにしたら光熱費が下がるといった話を聞くと、本当にそうなのか気になりますよね。
また、年を取ると火の取り扱いが心配になってきます。
そこで、IHクッキングヒーターへのリフォームについて、メリットとデメリットを紹介しますので、今後の参考にしてください。
IHクッキングヒーターへリフォームするメリット
IHクッキングヒーターは、電磁誘導の原理を使って調理器具を直接加熱する仕組みです。環境省の「令和3年度家庭部門の CO2排出実態統計調査資料編（確報値）」によると、IHクッキングヒーター使用世帯は3世帯に1件程度です。
最近では二酸化炭素排出削減をめざすカーボンニュートラルの動きも活発なため、若い世代からも支持を受けています。
今回はIHクッキングヒーターのメリットを紹介します。
安全性がUP
ガスコンロは火事やヤケドのリスクが上がるため、高齢者や小さな子どもがいる家庭は気を付けなければいけません。IHクッキングヒーターは調理器具自体が発熱するため、そのリスクが低くなります。
将来の安全な暮らしを見据えてリフォームをする方が増えています。
清潔を保ちやすい
IHクッキングヒーターは表面がガラストッププレートでフラットなので、汚れがついてもふき取りが簡単です。しかし、放置すると汚れが焦げ付きになってしまうため、使用するたびに水拭きを心がけましょう。空気が汚れない
IHクッキングヒーターはガスのように空気を燃焼させないから空気が汚れず、換気扇も汚れにくいのがメリットです。室温の上昇もなく、夏でも比較的快適に調理ができます。調理速度の向上
ガスコンロの熱効率が約40％〜55％に対して、IHクッキングヒーターは約90％と高く、調理時間の短縮につながります。これは周囲の温度まで上げてしまう火より、直接、調理器具を加熱する仕組みの差があるからです。
IHクッキングヒーターへリフォームするメリット
正確な温度管理
温度設定が正確なIHクッキングヒーターは、繊細な火加減が必要な料理も簡単にできます。細かな温度調節も可能で、ガス火のようにかがみこんで火を確認する必要はありません。ただし、加熱ムラがでる場合があるため、ときどきかき混ぜが必要です。
デザイン性が高い
IHクッキングヒーターへリフォームすると、フラットの強化ガラスが光沢する見た目から洗練されたキッチン空間に生まれ変わります。すっきりしたデザイン、シンプルなデザインが好きな人に好まれています。プロパンガスよりお得
ガス・電気代は今後も値上げが続くと予想され、政府から出ているガス・電気の補助金は2024年5月末に終了予定です。特にプロパンガスは都市ガスより高いため、IHクッキングヒーターに換えて電気を使ったほうが光熱費はお得になる場合があります。
IHクッキングヒーターへリフォームするデメリット
火災の危険性が低く、安全なイメージが強いIHクッキングヒーターですが、ライフスタイルや調理習慣などの理由から失敗したと思われる方も一部にいらっしゃいます。ガスからIHクッキングヒーターに変更する際は、事前にデメリットを把握しておきましょう。
初期費用が発生
デメリットであげられるのが、IHクッキングヒーターへリフォームする際の高額な初期費用です。IHクッキングヒーターは置き型のガスコンロより製品代が高額であり、ガス栓などの撤去、電源工事、配線やブレーカーの調整も必要です。調理器具の限定
IHクッキングヒーターは電磁波で加熱するため、「IH対応」と表記された調理器具しか使用できません。すでに持っているものがIH対応かを確かめたいときは、鍋底の外側に磁石がくっつくとリフォーム後も使えます。
調理方法の限定
直火が必要とされる調理、土鍋料理などはできません。また、天板からフライパンを激しく揺さぶる炒飯などの料理は熱効率が下がってしまって不向きです。これは、IHクッキングヒーターが天板に接している調理器具のみ加熱されるからです。調理感覚の違い
ガス火と比べて熱の出方が異なるため、火加減の調整に慣れるまで時間がかかる人がいらっしゃいます。操作や使い方のコツをつかめば簡単に調理できますが、ガス火調理に長年慣れ親しんでいる高齢者は不便だと感じるようです。停電時に使えない
電力を使うIHクッキングヒーターは、停電時に主電源が自動的に切れてしまいます。卓上ガスコンロとカセットガスを持っておくと停電が長引いても調理ができるため、災害時の対策としてよいでしょう。独特な音
使用中にファンの音や電磁誘導によるブーンという音が聞こえ、音に敏感な方や静かな場所を好む方のなかには気になるかもしれません。しかし、使っているうちに慣れる方がほとんどです。それよりも換気扇の音が強く聞こえるはずです。複数使用で火力低下
複数のヒーターを同時に使用した場合、消費電力が定格を超えないように火力を自動調節してしまいます。また、グリルヒーターと中央ヒーターは多くの製品で同時使用ができない構造になっています。
まとめ
Hクッキングヒーターは掃除が簡単で熱伝導のよさから効率的に調理ができ、家事時間の短縮につながるものの、ガス火と比べると調理器具や調理方法の見直しが必要かもしれません。しかし、火事などの危険性が減るIHクッキングヒーターは安心して使えるはずです。
キッチンを安全で快適な空間に変えるリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
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