1991年~2000年に建てられた住宅は日本の全住宅の中で最も多く、豊田市も例外ではありません。
そんな築25年前後、いわゆる「リフォーム適齢期」のお家は、様々な不具合や老朽化が目立ち始め、リフォームについて検討する方も多いのではないでしょうか。
リフォームは、単に建物の機能性を向上させるだけでなく、より快適で安全、そして自分たちのライフスタイルに合った住空間を創る絶好の機会となります。
しかし、いざお家をリフォーム検討するにあたり「シックハウス症候群」というワードが気になる方もいるでしょう。
何となく「新築やリフォームなどお部屋の環境が変わることでなりそう」「部屋にいるだけで体調が悪くなったりするんでしょ?」とイメージだけで怖いと思われている方もいらっしゃるかもしれません。
今回はそんな「シックハウス症候群」について原因と症状、対策を簡単に解説いたします。
シックハウス症候群とは?その原因と症状
シックハウス症候群とは、建材や家具などに使用されている化学物質や、ダニ、カビなどの生物由来の汚染物質などが原因となり、目や喉の痛み、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感などの症状を引き起こします。これらの症状は、住居を離れると軽くなったり消失したりすることが特徴です。
■シックハウス症候群の症状
- 皮膚・粘膜刺激症状:目や喉の痛み、鼻水、咳、皮膚のかゆみ、湿疹など
- 精神・神経症状:頭痛、めまい、吐き気、倦怠感、集中力低下、いらいらなど
- アレルギー症状:鼻炎、結膜炎、じんま疹、アトピー性皮膚炎など
■シックハウス症候群の原因
複合的な要因が絡み合っており、完全には解明されていません。しかし、主に以下のものが考えられています。
- 化学物質:ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、フェノールなど、建材や家具などに使用されている揮発性有機化合物(VOC)
- 生物学的汚染物質:ダニ、カビ、細菌などのアレルゲン
- その他:タバコの煙、調理油の煙、加湿器の菌など
■シックハウス症候群のリスク
以下のような要因によって高くなります。
- 住居の気密性が高い:高気密・高断熱住宅の場合、換気不足により化学物質などが室内に滞留しやすい
- 化学物質を放出する建材や家具を使用している:ホルムアルデヒドなどのVOCを含む建材や家具を使用している場合、室内空気中の化学物質濃度が高くなる
- ダニやカビが発生しやすい:湿度の高い環境や、換気が悪い環境では、ダニやカビが発生しやすい
- 個人の感受性が高い:アレルギー体質の人や、呼吸器の弱い人は、シックハウス症候群を発症しやすい
ここまでご覧いただいて気づいたかと思います。
シックハウス症候群とは、新築や室内の環境が変わって間もない場合に多いイメージがあるかと思いますがそうとは限らないのです。
築25年のお家の場合、建築当時と比べて使用されている建材や住宅の気密性などが大きく異なっているため、
- ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物を含む建材が使用されている可能性がある
- 高気密・高断熱住宅の場合、換気不足により化学物質などが室内に滞留しやすい
- 築年数経過により、ダニやカビが発生・繁殖しやすい状況になっている可能性がある
このため、シックハウス症候群のリスクが高くなっていることが考えられるのです。
シックハウス症候群を回避するには?
リフォームによって、シックハウス症候群のリスクを軽減することは可能です。リフォームを検討する際には、以下の点に注意しましょう。- 化学物質を放出が少ない建材や家具を使用する:ホルムアルデヒドなどのVOCを含まない建材や家具を選ぶ
- 換気をこまめに行う:換気システムの整備、日々から換気を心がける
- ダニやカビ対策を行う:室内の湿度を低く保ち、掃除をこまめに行う
- 室内を清潔に保つ:喫煙をしない、加湿器はこまめに手入れする
近年、多くのメーカーがシックハウス対策に取り組んでおり、化学物質の放出が少ない建材や家具、塗料、壁紙などが続々と登場しています。
シックハウス対策商品には、以下のような認証マークがついている場合があります。
- F☆☆☆☆(フォースター):ホルムアルデヒドの放出量が最も少ない建材に与えられる認定マーク
- 4VOC基準適合:トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの放散が基準値以下にの建材に与えられる認定マーク
- グリーンラベル:VOCの放出量基準を満たした建材・内装材・住宅設備機器に与えられる認定マーク
これらの認証マークは、商品選びの参考になります。
化学物質を抑えた商品を選ぶことで、シックハウス症候群のリスクを軽減し、より快適な住環境を作ることができます。
今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひ自分に合った商品を見つけてください。
シックハウス対策できるリフォーム業者を選ぶポイント
リフォーム業者を選ぶ際は、シックハウス対策に関する知識や経験がある業者を選ぶことが重要です。以下は、シックハウス対策リフォーム業者を選ぶ際のポイントです。
- シックハウス対策に関する知識を持っている
- 過去のシックハウス対策リフォームの実績がある
- 建材や内装材の選定から施工まで一貫して行うことができる
- アフターフォローが充実している
リフォームは、住環境を改善する良い機会です。
シックハウス症候群のリスクをしっかり理解し、対策を講じた上で安心・快適な住まいづくりを目指しましょう。
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